ありがとうとごめんなさい
三科です。
新しいホームページがほぼ出来上がっているにも関わらず、以前のホームページからの転送方法がわからず、今日は諦めてブログを書くことにしたパソコン嫌いのおっさんです。
この前、公園で娘と遊んでいると、平日の午前中にも関わらず兄弟とみられる二人の子どもがいました。
お兄ちゃん(中学生くらい)が弟(小学校高学年くらい)を慰めてるような雰囲気で弟は下を向き全く動きません。
気になったので娘はママに預け先に帰らせて、二人に声を掛けました。
どうしたん?と聞くと、二人ともこちらを向いてくれました。
お兄ちゃんの方が、「あ、軽いケンカみたいなもんです。」と言いました。とても優しそうな子でした。
そうなんや、よかった。といい弟の方にも確認すると、軽く頷いた後は下を向くのをやめました。
するとお兄ちゃんが、
「気にかけてくれてありがとうございます、すいません。」
と言いました。
とんでもない、こちらこそちゃんと説明してくれてありがとう、と言って別れました。
また別の日。
吹田の適応指導教室でボランティアをしていた時の卒業生が会いに来てくれた時の事です。
「ホームページ見つけてん!なんでこんな団体立ち上げようとしたん?」
と聞かれたので、お前らみたいな卒業生が何かあった時に居場所にしてくれるように、そして学校へ行けないということだけで悲しい思いをすることがないように何かできないかと考えた結果やで、というようなことを長々と説明しました。
すると、
「そんな風にオレら(不登校の子ども)のことを考えてくれて嬉しい、ありがとう」
と言ってくれました。
「あの時はいろいろ迷惑かけてごめんな。でも大変やった時そうやってオレらのことを真剣に考えてくれる人が何人も傍におってくれたから、オレはそれから高
校に行って学校行きたくないって思った時もなんとかなってん。みんなにお礼が言いたい。」
とも言ってくれました。
そんなこと言われたら泣いてまいますよね?泣かんようにするん大変でした。
あの時お前に関わってくれてた大人はみんな今でもそれぞれの立場でお前らのことを思ってがんばってるよ!こちらこそそんな風に思ってくれてありがとうな。
そう言うんが精一杯でした。
そして3日ほど前。
「ここ」の卒業生で、中学生の時に発達障がいの診断を受け、短大に進学した今、再び自分のことを理解しようとしている時期に、周りに「変な奴」と言われ傷ついたといって泣きながら電話がありました。
「私って頭おかしい?どうやったら頭おかしくない自分になれる?」
相当自分でも発達障がいについて調べたんでしょう。診断名からそのイメージにがんじがらめになってしまい、とてもかわいそうでした。
他の発達障がいって言われてるやつらのこと、頭おかしいって思う?
オレは思わへん。
個人的にアスペルガーやからADHDやからって考えるんは、だいっっっきらいやからせえへんけど、お前のお前らしい特徴を治そうとかって考えたらしんどいよ。
自分は自分、人は人。お前はお前!
専門家に言わせたら「そう考えれたら苦労はせえへん、そんな返しはかえってなんちゃらこうちゃら…」
とか言われそうですが、僕は彼女にそう言いました。
「(他の友達の事を)頭おかしいなんて思わへん。三科さんありがとう。心配かけてごめんなさい。」
と言ってくれました。
みんな周りの大人に対して「ありがとう」と言える優しい心を持っているやつらです。
それと同時に「自分のことなんか考えてくれて、迷惑かけてごめんなさい」と謝ってしまいます。
ふざけんなと思います。
迷惑かけてるのはこっちの方。
学校へ行っていないだけで、発達障がいと言われただけで、こんな苦しい思いをさせてしまっているのは大人の方。
一人ひとりの大切な大切な大切な可能性と個性を殺さないと生きていけない学校を、集団を、社会を作ってしまってごめんなさい。
そしてなによりそんな中でも、
生きていてくれてありがとう。
生まれてきてくれてありがとう。
大人の方こそ子どもたちに伝えていかないといけないと思います。
そして、謝らなくてもいい社会を作っていかないといけないと思います。
そんな社会を作ってしまっている大人の一人として、しっかり責任は果たそうと思います。
あ、ホームページ移転できなくてごめんなさい。
NPO法人ここ
三科元明