講演会「元不登校児の今~あの時私たちに起こっていたこと~」を終えて
三科です。
皆さんのおかげで無事終えることができました!
お越しいただいた皆さん、本当にありがとうございました。
パネリストに5人の不登校経験者を招いて、当時の想いを語ってもらいました。
僕は5人全員、彼らが不登校真っ只中の時に出逢っています。
詳しく聞くまで知らなかったこともありました。
皆には語らない、本当の事情を知ってもいました。
普段はめったに泣かないやつらが、涙を流しながら当時を思い出して語ってもくれました。
僕は、なんて酷なことを頼んでしまったんだと一瞬思いました。
いや、違う。こいつらは自分でこの場所で話すことを決めたし、
僕がそんなことを思ってしまうと、こいつらに申し訳ないと
無理やり言い聞かせ話しを聞きました。
ただ、やっぱり大好きなやつらが泣いているのを見るのは、本当につらいです。
その涙の背景にあるであろう出来事が、鮮明に想像できるからです。
考えないようにしていたこともあるでしょう。まだまだ振り返るのがツライ経験もあったでしょう。
それを、こんな大勢の人が見ている前で話しをしてくれました。
絶対にこの勇気を無駄にしてはいけない。
できるだけのことはやります。
思いついたことは全て行動に移します。
皆さんもどうか彼らの想いを広めてあげてください、お願いします。
講演会終わりに1人のパネリストが言ってくれました。
「家族の話しはあかんわ。泣いてしまう。」
今日の講演会で、パネリストが言葉を詰まらせた所は、全て同じ。
家族を思い出した時です。
僕らがどれだけがんばっても、結局は家族に認めてもらわなければ
救われない、心の根本的な部分が人にはあると思います。
親に存在を否定されることが子どもにとってどれだけつらいことか。
親に丸ごと存在を受け止めてもらえることがどれだけ心強いことか。
親ももちろん例外なく、かつては子どもだったのでその想いは当然理解できると思います。
学校に行けないお子さんを持つ保護者の方、周りの大人の方にお願いです。
彼らを責めないでください。そして認めてあげてください。
子どもの時に自分を否定された経験は、10年経とうとこんなにも彼らを苦しめたように、
いいことなんて何一つありません。
僕はもう彼らの涙を見たくありません。
今「ここ」に通う生徒の涙も、まだ見ぬ子どもたちの涙も見たくありません。
僕は彼らの笑顔が見たいです。
10年後、同じように彼らの涙が涙を生まないために、
彼らの涙が笑顔を生むような活動をしていきたいです。
それが僕らの望みです。