座談会を開催して気付いた不登校の盲点

昨日は座談会【我が子の不登校】~少しだけ先に経験した私たちと話しませんか?~を開催しました。

コロナ禍で不登校に関する相談は深刻さを増すばかり。

学校現場でも悲鳴が聞こえるし学校外でも当然問い合わせや相談の数は例年以上になっている。

そんな現状をなんとかしたいけど僕たちにできることに限りはある。

そこで、卒業生の保護者の皆さんにご相談したところ、本の出版以外に小規模のお話し会をしようという運びになりました。

皆さんのお話しを聞かせていただいて取り組まなければいけないと思ったことは、子どもが不登校になった時に卒業アルバムや修学旅行・給食費や教材費に関する学校での取り扱いを教育委員会に示してほしいということ。

フリースクールでは度々こういったご相談を承るので、これらの対応をまとめたものを行政と連携し作ることで、学校も保護者も余計な労力を使わなくて済むかもしれない。

このことは大阪府フリースクール等ネットワークでも話題になっていたので、今後取り組んでいきたいこと。

あとは、やっぱり進路の問題。

高校の進路情報はある程度資料もあるし網羅しているつもりだが、まだまだややこしいこともあるし学校が持っている情報は少ないことも多い。

それに加え中学校の情報となると、壊滅的に保護者には届かない。

不登校の子どもたちや保護者にとっては小学校から中学校にあがる壁はとてつもなく高くそびえたち、選択肢がないことや中身が見えないことへの不安はもはや付き物になってしまっている。

その壁をなんとか低くしようと学校現場でも工夫はされている所もあるが、小学生同様中学生の不登校率も増えるばかり。

大阪府の高校の進路先に関する冊子をお渡しした時、これの中学校版がないことに初めて気づきました。

完全に盲点でした。

お渡しした冊子はこちらです(PDFでダウンロードが可能です)。

いつもお世話になっている水木さんが代表をされているConnections For Childrenさんが作られたむちゃくちゃいい冊子です(僕も何度も見返しました)。

当然中学校の時の選択肢は高校の時のそれと比べ、圧倒的に少ない。

少ないけど「これまとめた人いないんじゃないか?」とも思った。

フリースクールや行政の機関については、同じフリースクールのみなもさんとふぉーらいふさんが2年前にまとめてくれている。

こういったものを学校や教育委員会でも紹介できるようになればと思う。

ちなみに吹田市ではこのようなものを作成している(下の方に支援団体マップがあります)。

こちらはまだまだ改善していかなければいけないし、不登校の子どもの保護者が得たい情報があるのかと言われれば難しいように思う。

横のつながりはあるけれど、いざ子どもや保護者が困った時に手を取り合ってすぐに解決に向けて社会全体で動けるかと言われれば、そんな状態には全くと言っていいほどなっていない。

だからこそ、コロナが猛威を振るう今、社会の力・大人の力が試されている。

動かなければ何も始まらない。

今回の座談会ではとてもいいきっかけをこちらもいただけたように思います。

お越しいただいた皆さん、僕のわがままを快く受け入れてくださったOB保護者の皆さん、本当にありがとうございました。

次回も企画中です。


最後まで記事をご覧いただきありがとうございました。