2019年度の不登校児童生徒数の速報値を受けて②
2019年度の不登校児童生徒数が発表され、昨日はそのことについての想いを記事に。
今日は、別の角度で思ったことをお伝えしたい。
不登校の要因
不登校の要因として挙げられたもの。
以前に何度か記事にもしましたが、不登校の要因は様々なことが絡み合っていることが多く、一概にこれだと決めつけることは難しいし弊害もあると考えているが、この1位の【無気力・不安】が要因という考え方がいまいちピンとこない。
当然これは本人が言っているわけでもご家族が答えたわけでもないのであくまで教師が推測したということに過ぎないが、子どもたちが無気力になったから不登校になったと考えるのではなく、不登校になったから無気力になったと考えることが自然ではないだろうか。
結果であって要因ではない。
子どもたちを長年見てきてそのように感じるので、どうもこの調査の中身自体をもう一度考え直す必要もあるように思う。
相談・指導等を受けた学校内外の機関等
次はこちら。
不登校の子が相談・指導(?)を受けた学校内外の機関とその数。
学校にもほかのどの機関にも相談できていない子が、18万人のうち5万3千人もいる。
なんじゃこれ。
全然リーチできてへんやん。
ちなみに2018年度(この調査の1年前)。
リーチできてない子、1万人も増えてる。
全体から見ても2%も増えてる。
どんどん不登校の子どもたちが遠ざかっている。
不登校支援、全然刺さってない。
これだけ明らかに数字に出ていても、対策が講じられても効果が出ないどころかひどくなっているとも考えられる。
これは、根本から見直さないと大変なことになるぞと誰が気づくのか。
気づいているけどできないのか。
気づいているけどしないのか。
本当のところはどうなんだと関係者の皆さんにお聞きし、どうにか一緒に解決に向かいたい。
根本を見直すことから
だからまずは、現実を受け入れてほしい。
不登校の数を減らすことが本当に大切なことなのか。
何が不登校の親子を苦しめているのか。
そもそもどんな対策をしてきて何を得て何を失敗し今どう考えているのか。
この統計で不登校はさも指導しなければいけないとか、学校との関わりの中で登校できるようになったとかを数字で見ようとしているけれど、もうその統計やめませんか?と言いたい。
自分たちが万能だなんて言う気はさらさらない。
むしろいつも無力感に苛まれ、うまくいくことよりもうまくいかないことの方が多い。
それぞれが培ったノウハウと新しい価値基準をベースにもう一度何が一番大切なのかを共有するところから始めたい。
きっかけは十分すぎるほどもらっている。
あとは動くかどうかだけ。
少しでも多くの方がこの社会課題に対して理解と協力ができる仕組みを必ず作る。
少しずつ公表していくので、ご協力よろしくお願いします。
最後まで記事をご覧いただきありがとうございました。