「んぽ」がNPOになるまでの歩み
昨日は、以前も何度か取材に来ていただいたNHKの記者の方に淡路校【ういるも】にお越しいただき取材を受けた。
不登校児童生徒数・小中高生の自殺がともに過去最多となったことを受け、学校外の民間機関と学校や行政との連携はもはや必須であることは、以前にも増して語られなければならない部分であるように思う。
どんな理想的な教育が語られようと子どもの命よりも大切なものなどない。
前提としてそこには必ず子どもの命あってのことで、そこから子どもの権利や安心安全に繋がり始めて教育が成立する。
マスメディアの皆さんには、子どもの命を守る一助になっていただきたいと切に願う。
午後からは、大阪府教育委員会主催の生徒指導研修「不登校を考える」に参加。
大阪府内の各市町村の教育委員会から200名ほどの参加があり、今回は民間機関側として府立小中学校SSWのスーパーバイザー・SCのスーパーバイザーのお二人とパネルディスカッションをさせていただいた。
学校の中や適応指導教室や教育支援センターの中にもいた身として、今はフリースクール側としてそこを再び客観的に見ると、景色は随分変わったなと実感した。
いい意味で言うと、10年前は学校に行きNPOなんて言うものなら、
「ん?んぽってなんですか?宗教か何かですか?」
と年配の管理職の先生に言われることもしばしば。
んぽ代表として、なんて微妙なネーミングで呼ぶんだと笑いをこらえながらも、自分たちの活動を伝えたものの理解してもらえることはほとんどなかた。
そんな時代から、学校と連絡を取らない日はないぐらい密に連携し合い子どもたちを共に支えることになるとは思いもしなかった。
研修の中では言わなかったが、先生方やSSW・SC・教育支援担当・養護教諭の皆さんとは個人で連絡を取り合ったり飲みに行ったり「ここ」に来てもらったりしょうもないことをし合ったりと、仕事はもちろんプライベートでもむちゃくちゃ関わっている。
学校とかフリースクールとか全く関係ない。
子どもを思い共によりよい社会を目指す仲間。
お互いができることとできないことがあるのは当たり前。
そんな集団が一丸となって子どもたちを支え続けるんだ。
んぽ同士でも当然繋がっていて、学校や教育委員会の皆さんとはまた違う運営や経営上の悩みや相談もそこで情報交換をする。
社協の皆さん、ラコルタの皆さん、企業の皆さん、たくさんの繋がりがあって初めて「ここ」は「ここ」として機能することができる。
「あいつら、頭は悪いしフラフラしてるけど、想いだけはあるからしゃーなし皆で何とかしたるか!」
そんな気概で支えていただいている。
これらの仕組みを支援者側の努力だけで済ませるのではなく、社会の仕組みとして作り上げ支えていかなければならないとずっと感じてきた。
市民の善意で継続するのにはあまりにも代償は大きいし持続可能ではない。
研修の帰りはフリースクールなどの仲間と一緒に感想を言い合いながら職場に戻った。
んぽ「ここ」の代表としても、大阪府フリースクール等ネットワークの代表としても、やるべきことはまだまだたくさんあるなと身が引き締まった。
「今日はあまり体調がよくない」、と書こうとしたら「今日はあまりタイツ王…」とタイプミスをしたことに自分でクスっとしながら早い就寝につきます。
最後まで記事をご覧いただきありがとうございました。
お知らせ
2月22日、大阪市にフリースクールここ淡路校【ういるも】を新しく開校します!
22日の正式オープンにあたり、まだまだ見学・体験は受け付けていますので参加ご希望の方はnpokoko5514@gmail.com、または06-6382-5514(平日10~17時)までご連絡ください。