子どものエネルギーが溜まるまで親は待たなくていい

こんばんは。
近くの温泉が好きすぎて週5で通っていると、家のお風呂が物足りなくなって1日に3回は入りたくなってしまった三科です。温泉の依存度も計ってほしい。

今日は不登校相談あるあるについて。

フリースクールや個別相談会で相談をお受けしていて、よくお聞きするこの言葉。

「子どものエネルギーが溜まるまで待ちましょう」と(カウンセラーや相談員に)言われたんですけど、いつまで待てばいいんでしょうか?

本当に困った顔をして来られるお母さんと何度もお逢いしました。

ずっと前からこの言葉に違和感を覚えていました。

子どもが不登校になったら、すでにその子は我慢をし尽していてエネルギー切れの状態だから、それが満タンになるまでゆっくり休息させてあげましょう。

恐らくほとんどの不登校の専門書にも書かれてあるこういった主旨の対応に、いくつか落とし穴があるなぁと僕は思っています。

まず、子どもが不登校になった時はずっと我慢をして耐えて耐えて限界を迎えて休むという選択をしたんだから、休息が必要という考えはとてもよくわかります。

実際にフリースクールの子どもたちに聞いても、
「あの時ゆっくり家で過ごせたから考えがまとまって次に踏み出すことができた!」
「とにかく寝まくってただけやけど、あの時間が私には必要だった。」

という声はよく聞きます。

学校に無理やり行くとか親や先生の期待に意地でも答えるとか、そういうことがどれだけ子どもの心を疲弊させるかということは、フリースクールに来てくれる子どもたちを見れば明らかです。

じゃあ、それだけ疲れ切ってガソリン切れの状態なんだってことはわかったけど、そこからそのガソリンが満タンになるまで親は指をくわえて待たなければいけないかというと、それは別の問題なんじゃないかと僕は思います。

実際に、毎日我が子が
「今日は学校に行くだろうか」
「昨日は行くって言っていたから今日は行くだろう」
「いや、前もそう言って行かなかったから今日もやっぱり無理かもしれないけど、いちお仕事は休みにしておこうか」
など、親が子どもの一挙手一投足に注目していたら、子どもの気持ちが休まるはずなんてありません。

なかやまきんに君が、

「今日は学校に行くのかい!行かないのかい!どっちなんだい!!いーーーーー…」

と誘導尋問をかましているあの図ですね。

そんな空気、子どもだったら一発で感じ取るし親の毛穴から漏れ出している「待ってるからねぇ~」というオーラを感じないという方が無理です。

逆に言うなら、そんな期待や想いを持ったまま閉じ込めるなんて超高等技術を持っているのなら、人狼の世界大会の日本代表で選ばれてそれどころではないはずです(そんなんあるんか知らんけど)。

親だって当たり前だけど人間です。
聖人君子でもなければ完璧だなんてあり得ない。
我慢も限界があるし「自分のことだけでも精一杯なんだ」って親は子どもがいてももっと言っていいと思うんです。

なので、僕のおすすめは(もちろん状況や子どもの特性などにもよりますが)保護者の皆さんは無理せず思っていることをそのまま子どもにぶつけることです。

僕だったら、
「なーんかオカンが遠まわしに学校のこと聞きたそうに伏線張ってるわー、うぜぇー。」
気を遣えば遣うほど距離を感じてしまい、いざ聞かれたところで素直になれず答えることを躊躇したり無視します。

直接聞いてダメだったら「そりゃそうだよな!」と諦めて、うまく話してくれれば「超ラッキー!」くらいの気持ちで望めば、結果が悪くてもダメージは少なくて済むんじゃないでしょうか。

待ちましょうとアドバイスをされる方が悪いとも思いません。

恐らく、実体験としてそれがあるのなら、「今振り返ればあの時我が子や自分には待って互いの時間や休息が必要だったんだろう」という実感から来るものだと思うんです。

要は、それを体験せずに「今はとにかく我慢して待てばいいんだな」ということに無理があるんじゃないかということをお伝えしたいなと思います。

「受け入れる」と「待つ」って傍から見たら同じように見えるかもしれませんが、中身は全然違いますもんね。

今日は、昼ご飯の時に生徒たちから、
「なーなー、三科さんって浮気したことあんのー?」
と聞かれました。
子どもって大人のホンネが知りたいんですよねー。
ていうかどう答えても損しかしない質問ってあるんですね。

というわけでひねくれている僕の次回の記事は、「小さな失敗を積み重ねて子どもは成長しない」という内容で書きたいと思いますー。

最後まで記事をご覧いただきありがとうございました。

イベントのお知らせ

座談会【不登校と我が子~少しだけ先に経験した私たちと話しませんか?~】
日時:4月2日(土) 13:00~15:00
場所:フリースクールここ 淡路校ういるも一階カフェスペース(大阪市東淀川区菅原5-9-8)
費用:1,000円
対象:不登校のお子さまがいる保護者の方
定員:4名
申し込みフォーム:https://forms.gle/sRJNmvx7XR9enXqM9

三科出没情報

【吹田市桃山台地区福祉委員会研修会~生きづらさを感じる子どもの現状~】
日時:2月16日19時~
場所:桃山台市民ホール

【泉佐野市小地域ネットワーク活動報告集会~基調講演「不登校の子どもと家族」】
日時:2月24日13時30分~
場所:エブノ泉の森 小ホール

【NPO法人COCONIフォーラム】
日時:3月6日14時~
場所:吹田市立市民公益活動センターラコルタ

【不登校のここだけの話し】
日時:3月19日13:30~
場所:加東市やしろショッピングパークBio2階