先生との約束と戦争

もう最悪だ。

まさか自分が生きている間にもう一度戦争が起こるなんて思いもしなかった。

自分に子どもができて「パパ、なんで爆弾が街に落ちてんの?」という質問に答えなければいけない日が来てしまった。

いや、本音を言えば戦争は日常に溢れていて、それを見えないようにしていたり戦争と受け入れたくなかったり呼ばなかったりしているだけだと今は感じている。

小学校の卒業式で、大好きな担任の先生は僕たちに2つのお願いをした。

1つは、選挙に行くこと。

もう一つは、戦争には絶対に反対すること。

今だと問題になりそうな言葉だけど、その先生は保護者がいる前でも堂々と伝えてくれた。

その時はよくわからなかったけど、大人になってから戦争に反対するためには選挙にも行かないといけないことがわかった。

先生は、元ホストクラブのマネージャー。

薄茶色のサングラスをいつもかけ、大きな声で笑い気さくな人かと思いきや怒るとむちゃくちゃ怖い。

破天荒な先生はいつも、「何をしとんじゃ元明はー!」とガハガハと笑って僕の背中を大きな手でバシーンと叩いた。

今でも尊敬している先生が一番恐れていたことが、この世界で起こってしまっている。

このことが対岸の火事ではなくて、自分たちが毎日を生きている延長線上に起こっている、起こしてしまっているということを僕は職員や子どもたちと一緒に考えたい。

あの時の先生のように、どんな時も僕たちの意志を尊重してどんなやんちゃなイタズラでも面白がってくれた先生が、とても悲しい顔で涙を流しながらも確固たる意志で「絶対に」戦争は反対しなさいと言ったように。

何が将来だ。何が夢だ。何が未来だ。

こんなあからさまな大人のウソなんて頭の悪い子どもの頃の僕でも一瞬で見抜ける。

「自分がよければ、自分の利益になれば、平気で人の命を奪えるんだ」と誰の言葉も信じなくなる。

コロナ禍であれだけ大切だと言って守ってきたのは何だったの?

自分たちが大切にされている実感をこの社会で感じるなんて不可能だよ。

今日の記事は全然違うことを書こうとしていたのに、どんどん今の感情を文字にしてしまう自分を止められませんでした。

自分にできることを仲間や子どもたちと一緒に考えます。

最後まで記事をご覧いただきありがとうございました。