生きていく力が強い人ほど学校に頼らない
おはようございます。
1人暮らしを始めてすぐに作ったグラタンのホワイトソースは、全部鍋の底にへばりついて最後は無くなってしまい二度とグラタンは作らなかった三科です。鍋の一部になったホワイトソースです。
昨日は高校生の生徒が働くラーメン屋へ。
高校に入学してすぐに始めた初めてのアルバイト。
中学生の時から「どこで働こうかなー」「飲食とかいいなぁ」と言っていた彼が働くラーメン屋に行くのは2回目。
1回目はまだ働き始めて間もなく、ラーメンを作らせてはもらえず初々しさが前面に出ている時に突撃訪問しました。
今回は、一人でお店を任される時間があると聞き事前告知のもと伺いました。


そんな彼と出逢ったのは彼が中2の年の秋頃。
「あぁ、もう鑑別所みたいなところやと思ってた。」
と当時のフリースクールの印象を後日語ってくれたほど、とんでもないところに自分は連れてこられたんだと思っていたそうです。
実際にフリースクールのドアを開けると、カフェのような雰囲気で黒板もなく、もちろん牢屋のようでもなく、休憩時間にゲームをしている子もいるほどで驚いたと言っていました。
目つきも今は想像もできない程鋭く、何を聞いても返事が返ってくることはありません。
そんな彼が学校に行けずハマっていたのがオンラインゲーム。
僕も少し知っていたゲームなので、どれほどの腕前なのか、一日にどれくらいするのか、いつからやっているのか、どういうところがおもしろいのかなど興味のあることをどんどん聞きました。
すると、賞金を稼いだこともあるほどの腕前とわかり一気に距離が縮まりました。
そんな彼が初めて僕にしてくれた質問は、
「(フリースクールのインターネット)回線はどこのやつ使ってんの?」という内容。
後にも先にも見学の時にこんなことを言ってくる子はお前だけだと今では笑い話です。
最初こそ皆から恐がられていた彼ですが、持ち前の人懐っこさと面倒見の良さからすぐに他の生徒とも仲良くなりました。
そんな彼は、中学3年生になり高校受験を控えた頃から「オレ、高校の学費は自分で稼ぐ」と言っていました。
自立心が強く行動力もある彼は高校進学後すぐに今のアルバイトを始めます。
そこから1年、ホントに色んなことがあり心配をかけさせられましたが、淡路校【ういるも】がオープンしたての時も小さい子の面倒を見てほしいとお願いをしたりシンポジウムに出てもらったりYOUTUBEの設定をしてもらったりと、困った時はいつでも彼に頼っていました。
とても大変な経験をしてきた彼の成長をずっと影から見てきたからこそ、この目の前の光景はとても感慨深いものがありました。
「学校のセンコーなんかくそみたいなやつばっかりや!」
当時は目を尖らせてそう言っていた彼もまだまだ手のかかる子ですが、根っこの部分になる素直さを見ているともうこの先は心配いらないなと思わせてもくれます。
働くことができるとかお金を稼げるとかも大切だとは思いますが、それ以上に今の彼が充実して楽しそうに暮らせているということが、僕にはとても嬉しいことなんです。
彼を見ていると、子どもの成長を自分の思い通りになるかどうかで判断してはいけないなと改めて思います。
そして、アダム・グラントというアメリカのアントレプレナーシップの研究家の言葉を思い出します。
「起業家とそうでない人を分ける唯一の違いは、怖くても進むかどうかだ。なぜなら起業家は、やって失敗した後悔よりもやらない後悔の方が大きいことを心底知っているからだ。」
サービスで事前に買ってくれていたデザートや唐揚げも出してくれて、お腹いっぱい。
これからも伸び伸びと彼らしく育っていってほしいなと思います。
また食べにいくよ、ごちそうさま。

最後まで記事をご覧いただきありがとうございました。
イベントのお知らせ

【シンポジウム 「子どもに直接聞く不登校~スマホ依存と起立性調節障害~」 】
~前回の感想のご紹介~
「色々と複雑に考え過ぎていました。もっとシンプルに子どもの声を聞いていきたいと思います!」
「不登校に暗いイメージがありましたが生徒さんは明るく話をされていてイメージが変わりました。参加させてもらってよかったです。」
「生徒さんはお話しも上手ですが人の話しも聞くのも上手ですね。お二人の頷きやめっちゃわかる!という一言で力をもらうことができました。」
「今困っている子どもたちの成長していくモデルとして、登壇してくださったフリースクールここの生徒さんを知れてよかったです。」
~こんな方におすすめ!~
「子どもが不登校だけど、子どもの気持ちがわかりにくい…」
「フリースクールについて知りたい!」
「我が子への対応に困っている…」
今回のシンポジウムは、スマホに依存したり起立性調節障害のために不登校を経験したフリースクールここの中学生と高校生の生徒2名が、あの頃「何を思い何に苦しんでいたか」だけではなく、そこからどのように考え今に至るのかをお話しします。
不登校といっても原因や想い、環境もそれぞれ違う2人です。
「不登校の時ってどんな毎日だったの?」
「外に出たきっかけ、フリースクールに通うことになったきっかけは?」
「あの頃の不安はどうなった?」
「親子関係・先生との関係ってどうだった?」
「親にできることは?」
など、普段は聞きにくいこともこれを機にぜひ質問してみてください(^^♪
日程:2022年4月30日(土)
時間:13:30〜15:00(シンポジウム)
15:30~16:30(個別相談会)
場所:子育て青少年拠点 夢つながり未来館(ゆいぴあ)多目的会議室(阪急千里線・モノレール山田駅から徒歩1分)
参加費:500円(資料代として)
定員:20名
登壇者:フリースクールここの生徒2名
司会:三科元明(NPO法人ここ代表)、馬場しずか(フリースクールここ吹田校【あまかり】責任者)
お申し込み: https://forms.gle/2YoUttHMRYv2xbaB7
主催:NPO法人ここ