フリースクールとは?学校との違いや選び方について解説!

何らかの事情があり、学校に通えなくなった子供たちは全国に数多くいます。そんな子どもたちの居場所として注目されているのが「フリースクール」です。
当記事では、フリースクールについて、どんな人が通っていて、どんなことをしているのかをご紹介しています。
子どもに合ったフリースクールの選び方についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
【この記事はこんな方におすすめです】
- 子どもの不登校に悩んでいる方
- フリースクールがどんな場所なのかを知りたい方
- 子どもに合ったフリースクールを探している方
目次
フリースクールとは
フリースクールとは、様々な理由で学校に通えなくなった子どもたちに対して、子ども同士の交流や学習機会を提供する教育機関です。学校への復帰を目指している子どももいれば、フリースクールでの体験や交流を目的に来ている子どももいます。
フリースクールは、公的な教育機関ではなく、NPO法人や任意団体などが運営している民間の教育機関となっています。
そんなフリースクールについて詳細を解説します。
対象者
フリースクールに通っている子どもの多くは、事情があって学校に行くことができない小中高生です。不登校の子どもや、ひきこもりがちな子ども、軽度の障がいを抱えた子どもが通っている場合もあります。
ルールや理念、通っている子どもは施設によって様々ですが、入学するために必要な資格や条件は特にありません。
施設によっては、20歳くらいまで通えるスクールもあります。
活動内容
フリースクールでは、子どもたちの主体性を重視しているため、学校教育のカリキュラムに縛られることなく1人1人のペースで活動に参加することができます。
学習支援においては、集団授業ではなく個別指導がベースとなっています。
また、学習支援以外にも、社会体験や自然体験、スポーツ、芸術活動など、施設によって様々なカリキュラムが用意されています。
心のケアを重視しているので、カウンセリングや自宅への訪問を行っているフリースクールもあります。
活動内容 | 実施割合 |
---|---|
個別の学習支援 | 85.2% |
相談・カウンセリング | 82.3% |
スポーツ | 66.1% |
調理体験(昼食づくりなど) | 64.4% |
自然体験(農業体験や自然観察など) | 63.5% |
社会体験(職業体験など) | 60.4% |
芸術活動 | 59.3% |
子ども同士のミーティング | 41.0% |
家庭への訪問 | 40.7% |
宿泊体験 | 34.8% |
講義形式の学習支援 | 32.8% |
発表会 | 29.1% |
(参照:文部科学省「民間の団体・施設との連携等に関する実態調査」)
通学にかかる費用
民間の教育機関であるため、入学金や授業料などの費用は自己負担となります。
価格は施設によって異なりますが、文部科学省の調査によると入学金の平均金額は約5万3,000円、授業料の平均金額は約3万3,000円でした。
中には、フリースクールに通うための費用を補助している自治体もあります。
例えば、尼崎市であれば一定の条件を満たした対象者がフリースクールへ通った際に、授業料など必要費用を1か月最大1万円まで補助してくれる制度があります。
(参照:小・中学校に通っていない義務教育段階の子供が通う民間の団体・施設に関する調査)
学校との違い
フリースクールと学校の主な違いは、「目的」と「教育スタイル」です。
学校の目的は、学問や知識の習得・社会生活の基礎を学ぶこととされています。そのため、同じ年齢の子ども達が集まったクラスに割り当てられ、カリキュラムに基づいた集団授業を受け、評価基準によって成績が付けられます。
一方でフリースクールは、心のケアや生きる力を育むことを目的としています。様々な年齢の子どもたちが1人1人のペースで学習を進めているので、興味を持った分野を深く勉強できる自由な環境です。
また、学校では校則が定められており、そのルールに従って学校生活を送りますが、フリースクールでは、子どもたちが主体となって自分たちでルールを作っているところが多いです。
フリースクールに通う目的
フリースクールは、施設によって理念や活動方針が異なるため、大きく4つのタイプに分けられます。
子どもの居場所をつくる
フリースクールに通っているのは、学校に行けない不登校の子どもたちがほとんどです。
将来に希望を見出せない子どもや、自己肯定感が低い子どもが多いため、そんな子どもたちにとっての居場所を提供し、自信を取り戻すサポートを行ってます。
学校への復帰を目指す
学校へ再び登校できるようになることを目的にしているフリースクールもあります。
その場合、復学した際に学校の授業についていけるよう、カリキュラムにそった学習指導を行っています。
卒業が近い子どもには進路を決めるサポートも行っているため、進学に関する相談もしやすいメリットがあります。
専門家のサポートが受けられる
不登校の子どもの中には、学習障がいや発達障がいを抱えている人も少なくありません。そんな人たちを対象に、医療機関や専門家と連携して必要な支援を行っているフリースクールもあります。
障がいの特性に合わせたトレーニングが受けられるので、社会生活をスムーズに送るためのスキルを習得しやすいメリットがあります。
独自の教育プログラムがある
自宅訪問や共同生活など、独自の教育プログラムを導入しているスクールがあります。
自宅訪問では、外に出ることが難しい子どもに対して、スタッフが家に訪問し勉強やゲーム、運動、料理などに一緒に取り組んでくれます。子ども自身が興味のあることを、子どもが1番安心できる自宅で、一緒に行いながら外出意欲を取り戻すことを目的にしています。
共同生活型のフリースクールでは、スタッフや他の子どもと一緒に寮などで共同生活を行い生活全体をサポートしてくれます。規則を設け、正しい生活習慣を身に付けることを基本方針としたスクールもあれば、個人を尊重し自由に日々の生活を送ることの出来るスクールもあります。
その他にも、生きる力を育むために自然体験に力を入れているスクールや、芸術・スポーツ・料理など特定の分野に力を入れたスクール等もあります。
子どもの個性や興味、やりたいことに合ったフリースクールを探してみると、子ども自身も楽しく通ってくれる可能性が高いです。
子どもに合ったフリースクールの選び方
フリースクールでは、「子どもが自分らしくいられること」が何よりも大切です。そのために、子どもに合った環境があるかどうかを重視して選ぶことをおすすめします。
POINT
- 教育方針やカリキュラム
- スクールの雰囲気
- 人数
- スタッフの質
- クチコミ
料理やスポーツ、芸術、社会体験など、スクールによって体験できる内容が異なるため、どういったカリキュラムやイベントを実施しているのかは事前に調べましょう。
見学や体験を受け入れているスクールもあるので、可能であれば参加して、スクールの雰囲気や通っている他の子どもたち、スタッフの方の人柄などを確認できると安心です。
また、通い続けるためには「料金」と「通いやすさ」も重要なので、費用と通学時間などの情報をチェックし、無理なく通えそうなスクールを選びましょう。
まとめ
フリースクールとは、主に不登校の子どもたちに対して、子ども同士の交流や学習機会を提供する教育機関です。
スクールによって対象年齢や活動内容、教育方針など様々なので、いろんなスクールを比較検討しながら、子どもに合ったスクールを選ぶことが大切です。
「フリースクールここ」は、年代や性別・人数などに合わせて特色のある校舎を4か所で運営をしています。「少人数が安心」「同年代の友達がほしい」「駅から近いところだと安全に通えそう」など、お子さまのご要望に合わせて校舎をお選びいただけます。
見学や体験も行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。