子どもが不登校になる6つの原因!保護者にできる解決策とは?

子どもが不登校になってしまい悩んでいる保護者の方も多いのではないでしょうか。
近年、コロナ禍による生活の変化や家庭環境、学校での人間関係など様々な理由で不登校になる児童が急増しています。
当記事では、不登校になってしまう原因と保護者にできる解決策について解説しています。
不登校に関する悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてください。
【この記事はこんな方におすすめです】
- 子どもの不登校に悩んでいる方
- 不登校になった理由や原因を知りたい方
- 保護者にできることを探している方
目次
日本での不登校の現状
日本では、不登校児童が10年以上連続で増加しており、大きな社会問題となっています。特にコロナ禍以降での増加が著しく、過去最多を更新しています。
不登校児童の人数 | 不登校児童の割合 | |
---|---|---|
小学生 | 13万3,070人 | 約2.14% |
中学生 | 21万6,112人 | 約6.71% |
高校生 | 6万8,770人 | 約2.5% |
(参照:文部科学省「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」)
小学生は、「学校生活に上手く適応できない」「家庭環境」が主な原因であり、学年が上がるにつれて不登校児童の割合が高くなる傾向があります。
中学生は、不登校児童の割合が最も高く、約15人に1人の中学生が不登校になっているのが現状です。「思春期特有の心の不安定さ」や「友人関係」等が原因であることが多く、中1よりも、中2中3の不登校割合の方が高いです。
高校生は、中学生に比べると割合は低いものの、前年比で2割近く増加しています。高校は小中学校と違って義務教育ではないため、不登校から中退や転校につながってしまうこともあります。高校生が不登校になる原因としては、「学業不振」「生活リズムの乱れ」などが挙げられます。
このように、不登校児童が大きく増加している今、学校と家庭、社会全体が協力をして子どもたちの学びをサポートしていくことが非常に重要です。
不登校になる6つの主な原因
不登校になる理由は人によって様々です。
ここでは、不登校になる主な原因を6つご紹介いたします。
学校での人間関係
不登校の理由で最も多いのが「人間関係」です。
友人や同級生に対してはもちろん、先輩後輩や学校の先生との関わりも含まれます。
気の合う友人に出会えずに不登校になってしまう子どももいれば、最初は馴染めていても徐々に学校に行けなくなってしまう子どももいます。
クラスメートや先生、部活メンバーなど学校生活で接することの多い人たちと上手く関係を築いていくことが、人間関係において大切です。
学業のストレス
受験勉強の疲れや、親・教師からの過度な期待に重圧を感じてしまう子どもは少なくありません。特に、受験で実力よりもハイレベルな学校に進学した場合、入学後に授業についていくことが出来ずに不登校になってしまう生徒もいます。
過度なプレッシャーを与えていないか注意すること、子ども自身の学習意欲を伸ばしてあげることが大切です。
学校環境
学校に「自分の居場所がない」と感じてしまうと学校に行くのが辛くなってしまいます。
特に、進学やクラス替えのタイミングである新年度は、新しい環境に馴染めずに不登校になってしまう子どもが増えやすいです。
中には親の都合で転校することになってしまい、転校先でクラスに馴染めずに不登校になってしまう子どももいます。
学校生活では、同じ年齢の子どもたちが集められ集団生活を送らなければならないため、集団生活が苦手な人やマイペースな人は学校生活に窮屈さを感じやすいです。
家庭環境
学校環境だけでなく、家庭環境から不登校になってしまう場合もあります。
例えば、両親の離婚や不仲により子どもがストレスを感じてしまったり、経済的な貧しさから子どもが心を閉ざしてしまったり、親子関係が悪く子どもが非行に走ってしまったりすることがあります。
また、不規則な生活により朝起きれなくなり不登校になる場合もあります。夜中までゲームやスマホをさわってしまったり、勉強や習い事、部活でいっぱいいっぱいになってしまうと、朝起きることが難しくなってしまいます。
精神的・心理的な問題
人間関係に次いで多いのが「無気力」です。子どもの現代病とも言われるほど、無気力感が原因で学校に行けなくなる子どもが増えています。
無気力になりやすい子どもの特徴として、「真面目で落ち着いている勉強熱心な生徒」「自分の意見を持っていない生徒」というのがあります。
明確な理由も分からないままに「なぜか学校に行きたくない」と感じる生徒も20%以上いることが分かっています。
身体の健康問題
小学生の約26%、中学生の約33%が「最初に学校に行きづらいと感じ始めたきっかけ」を「身体の不調」としています。
体質的な身体不調なのか、精神不良からくる体調不良なのかによっても改善策は異なりますが、子どもが精神的・身体的に苦痛を感じていないか、保護者がしっかりと向き合う姿勢を見せることが大切です。
不登校の子どもに対して保護者にできる解決方法
子どもが不登校になってしまった際に、親が子どもを責めたり、無理に学校に行かせようとするのはNGです。
ここでは、子どもが不登校になった際に親の正しい対応方法について解説いたします。
子どもに寄り添い家庭環境を整える
子どもが不登校になってしまったことに親が戸惑ってしまうこともありますが、「寄り添う」という姿勢を見せることが大切です。
親が子どもに対し距離を取ってしまったり、そのつもりがなくとも子どもが「見放された」と感じてしまうと、孤独感から心の傷が深まってしまいます。
親子関係が悪化してしまうと、余計に不登校が加速してしまいますので、子どもが不登校になっても親は子どもに寄り添い居場所になってあげましょう。
「無理しなくていいよ」「あなたは大丈夫」と安心感を与える言葉を掛けてあげること、日常会話を通じてコミュニケーションを積極的にとってあげること、味方であることを伝えてあげることにより、少しづつ前向きな気持ちを取り戻す手助けとなります。
学校やスクールカウンセラーに相談する
親だけで子どもの不登校問題を解決するのが難しい場合があります。そういった際は、学校やスクールカウンセラーに相談をすることで、子どもの状況を多角的に知れる場合があります。
学校で子どもと接している教師やカウンセラーだからこそ知っている、学校での我が子の一面があるかもしれません。
話を聞くことで不登校になってしまった原因が明らかになる場合もありますので、まずは学校やスクールカウンセラーに相談してみましょう。
また、不登校児童を支援する団体があるため、そのような支援団体に相談してみる方法もあります。専門家からのアドバイスがきけたり、同じような経験を持つ保護者とつながる機会を得られる可能性があります。
誰かに相談をすることで、保護者自身の心が軽くなったり、子どもへの接し方に自信を持てるようになることがあります。
学外活動に目を向ける
不登校の解決策は、「学校に登校できるようになること」だけではありません。学校外に子どもの居場所を作ってあげることや、学習の機会を提供する方法もあります。
教育支援センターやフリースクールに行って、新しいコミュニティに触れることで子どもの心がほぐれたり、リフレッシュできる場合があります。
外出することが難しい場合や、オンライン学習や家庭教師を利用するのも1つの方法です。
子どもに無理のない範囲で、新しい人との関わりを作ってあげると、少しづつ状況が改善される可能性があります。
まとめ
近年、不登校児童が著しく増加し、社会問題の1つとして注目されています。
不登校になってしまう原因は人によって異なりますので、自分の子どもが不登校になってしまった際は、まずは子どもに寄り添って居場所になってあげましょう。
学校やスクールカウンセラー、支援団体などに相談に行くことでヒントが得られる場合があります。
また、フリースクールなどの学外活動に参加をすることで、子ども自身が前向きになれたり新しい経験を積むことができます。
「フリースクールここ」では、小学生から高校生までのいろいろな学年の子どもたちが在籍しており、イベントや学習サポートを通じてコミュニケーションを取っています。
見学や体験も随時行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。